「やだ、やだっ…」


裾を引っ張って離さない。


「必ず帰ってくるから、僕を信じて?」


「ぜ、絶対……帰って…来てね?」


「柚……愛してる…」


玄関で見送ろうとすると、


振り替えっておでこにキスをしてきた。


余計に嫌になるじゃない。


「気を付けて……」


胸を張って、真歩斗は家を出た。


ドアがしまると、すぐに、近くで爆音がなった。