「浅海…大丈夫? 裄と話せる?」


男子のキャプテンは裄。

だから部活中は割と話すことが多い。


「うん…大丈夫。ありがと、綾子」


あたしの返事に納得のいかない顔をしてた綾子だけど。

綾子に頼ってばっかじゃだめだし。

あたしと裄の喧嘩なんだもん。

綾子を巻き込むなんてできない。


シューズを履いて、ラケットを持って。

体育館へと急ぐ。

準備は1、2年生の仕事だから、

あたしは顧問に渡された練習表の確認をする。