「別にって……拗ねてんじゃん」 「拗ねてないよっ」 「…なんでそう、可愛くないかなぁー」 可愛くないなら、別れたらいいじゃん。 あ、ヤバい。 泣きそうだ。 あたしたちのこんな喧嘩は、しょっちゅうのことで。 付き合った途端、意地っ張りになったあたし。 なぜか裄の前では素直になれない。 これじゃあ片想いの時の方が、楽しかったよ… 「なんで拗ねてんのか知らないけどさぁ」 「だから、拗ねてないってっ」 ここまできて意地を張るあたしに、 呆れ気味の裄。