恋も試合も全力で！

「俺たち、家族だろ？　離れたくらいで、壊れたりなんてしねーよ。
それは友達も一緒。信じてれば、壊れないんだよ」


遼多がなんだか、かっこ良く見えた。


「裄さんには姉ちゃんが必要で、姉ちゃんにも裄さんが必要。
二人は離れちゃダメなんだよ。分かった？」

「うん」


あたしは、遼多に向かって微笑んだ。

すると遼多も、笑ってくれた。


ぐちゃぐちゃだった頭の中は、今はもうすっきりしてる。


あたしの中で、答えを出せたから。

遼多がいなかったら、絶対に答えなんて出せなかったよ。


遼多が弟で、本当に良かった。