「じゃあさ、俺が質問するから、それに答えてくれる?」 あたしは、静かに頷いた。 それを見て遼多は、ゆっくりと口を開いた。 「裄さんに、就職の話でもされた?」 遼多の質問が当たっていたことに、あたしはびっくりして顔をあげた。 遼多はそれを、肯定と取ったようで。 「その話で、姉ちゃんは泣いたんだ?」 あたしは、コクンと頷く。 「裄さん、この町で就職しないんだろ?」 あたしはまた、頷いた。 「どこに行くって、言ってた?」 遼多の問いかけに、あたしはぎこちなく口を開いた。 「東…京……」