槇と綾子は、すでに半分ぐらいお弁当を食べていて。

あたしと裄も、急いで食べ始めた。


「浅海、先生と何の話してたの?」


綾子が、卵焼きを頬張りながら聞いた。


「んー、就職の話。早く決めろってさ」

「てことは担任? 和田先生だっけ?」

「そうそう。就職就職、うるさいの」


耳にタコができるぐらい言われてる。

担任だから、心配してるってのもあるだろうけど。


「あっ、そういえばさ裄、和田先生のとこ行かなきゃだよな?」

「あー、そうだ…授業終わってからでいいよな?」


どうやら、裄と槇も和田先生に呼ばれてるらしかった。


「ねぇ。和田先生と何の話してんの?」


あたしは顔を歪めて、二人に問いかけた。