食事を済ませて、ホテルへ戻ると、

シャワーを浴びて早めに寝ることにした。


右側のベッドに裄、左側のベッドにあたし。

電気を消して、睡眠の態勢へと入る。


目を閉じて、眠ろうとするけれど、

なかなか意識が遠のかない。


「裄」


寝たかな?、と思いながらも、裄に声をかけた。

すると、暗闇の中でその体は動き、声が聞こえた。


「どうした?」

「…そっち、行ってもいい?」


裄の温もりに、触れたくなった。


「狭いぞ?」

「ん、いい」


あたしがそう言うと、布団をあけて待ってくれている裄。

裄の右側に、あたしそっと潜り込んだ。