男の子に見とれていると、 「そうだ裄、良かったらちょっと打っていかないか? 今でもバドは続けてるんだろ?」 「あっ、はい…でも俺、何にも持ってないし…」 「それなら俺のを使えばいい。更衣室に、練習着もシューズも予備があるから」 そう言うと、コーチは親指で更衣室の方向を指した。 「あっ、じゃあ…」 裄もやりたかったようで、コーチの話に甘えるように返事をした。 「彼女は? バドやってる?」 「あっ、一応…」 急に話しかけられたことでびっくりしたあたしは、小さな声で返事をした。