あたしを見て、ふふん、と笑う。 あたしは悔しそうに顔を歪めた。 「これはレポートじゃなきゃ、何ですか?」 「資料ですぅ…」 「ふぅん」 更にいやらしく笑う裄。 「あー、もうっ、レポートですー! 出し忘れてたの!」 あたしはやけになって、裄に向かって言った。 その瞬間、裄はフッと笑い出した。 「そんなムキになんなって。ほら、早く出してこいよ」 裄があたしの頭を撫でた。 「裄」 「ん?」 あたしは裄を見上げた。 優しくあたしを見る裄。