月日は流れ、 大学に入ってから4度目の春がきた。 学生生活も、残りあと一年。 4回生というこの年は、すごく忙しい。 「あ、浅海ー!」 後ろから声がして、あたしは振り返った。 「芽生」 手を振りながら、駆け寄ってくる芽生。 「どうしたの?」 「和田先生が呼んでるよ。浅海、レポート出してないでしょ」 「あっ……」 和田先生の授業は、レポート提出が多い。 それなのにあたしはすぐ忘れる。 こうやって呼び出されることも、しょっちゅうなんだ。