恋も試合も全力で!



まだ1試合目なのに、祈ってしまうあたし。

二人なら大丈夫だよ。

だって、前回の優勝ペアだもん。

今回も第1シードに入ってる。

こんなところで負けるわけがない。

案の定、軽々とストレート勝ち。

スマッシュなんてほぼ100%の決定率で、打った本数も多かった。

さすがだなあ。


「すごかったね」

「うん」


あたしが呟くと、さっきまで拗ねていた綾子も素直に頷いた。

多分、槇くんに見とれてるんだろうな。


「綾子っ。あたしらも負けてらんないね!」

「そうだね! じゃあアップ行こっか!」

「うん!」