「どうしたの!?」 騒ぎに気付いたのか、浅海と真柴が飛んできた。 桑原の上に乗る俺を見て、焦る浅海。 「ゆ、裄!?」 俺は浅海の声さえ耳に入らなかった。 それぐらい、俺の怒りは桑原に向いていた。 俺を心配して慌てる浅海。 浅海の両親も起き出してきて。 そんな4人に、遼多が言った。 「ごめん。部屋戻って」 落ち着いた声の遼多。 それでも俺を止める腕は必死だ。 「で、でも…」 俺を心配する浅海は、なかなか引かない。