こっち見てニヤニヤ笑ってる。 その笑顔が…またムカつく。 「あれー、香波だぁー!」 「浅海さん、裄先輩、お久しぶりです」 遼多の隣には、彼女の真柴香波(マシバカナミ)がいた。 真柴は俺の中学からの後輩。 「姉ちゃん今日、仁と香波泊まるから」 「へ? 香波どこで寝んの?」 「え、姉ちゃんの部屋だけど?」 「ちょちょちょ、待ってっ!」 ちょ、言い過ぎじゃね? 遼多の言葉に一気に焦る浅海。 ちょっとは落ち着けっつーの。