そんなある日。 部活後の更衣室でのこと。 今日も俺は、浅海との練習はなかった。 キャプテンが気を遣ってくれてるらしい。 人にまで迷惑かけて、このままじゃいけないことは分かってる。 分かってるんだけど… 「笠原先輩」 その時、後ろから桑原が声をかけてきた。 「なに?」 「話があるんですけど…」 そう言う桑原は、何か企んでる様子だった。 多分桑原の話ってのは、浅海のこと。 それ以外考えられねぇ。 俺は着替えを済ませると、桑原と体育館裏へと向かった。