「槇ったら、なんなのよっ。普通1番に彼女のとこ来るでしょー」 あたしの隣で、槇くんを見ながら綾子は拗ねていた。 槇くんも人に囲まれて、頭しか見えない状態。 気付けば違う学校の人もいるし。 「やっぱり裄くんも槇くんも人気だよねぇ」 中学の頃から目立っていた二人は、高校に入っても変わらなくて。 あたしも違う高校の友達に『あの二人と同じ高校でいいなぁー』なんて言われる。 それぐらい、二人は人気。 バドの技術もだけど、ルックス的にも二人並ぶとまるでアイドル。