「何してんだよ。早く帰れって」 『だからー、話があるんだって。ちょっと外出てきてよ』 なんだか強引な恩田に、俺は渋々外に出た。 今は人に会いたくねぇんだけど。 しかも恩田は、浅海との喧嘩の原因だし。 「恩田」 外に出て恩田に声をかける。 恩田は振り返ると、なぜかぱーっと笑顔になった。 「ちょっと歩きながら話そうよ」 恩田の言葉に、俺たちは並んで歩き出した。 外はもう暗くて、ポツポツとある街灯の光を頼りに、俺たちは歩いた。