恩田は、中学時代ずっと一緒にバドミントンをやった大事な仲間。 俺は、中1の頃から浅海が好きだったから、恩田はただの友達で。 でも、1番仲の良い女友達だったと思う。 大学で再会した時、また恩田と一緒にバドミントンをやれることが嬉しかった。 けれど、なぜか恩田はやけに俺になついてきて。 浅海がいるのに、あんまりベタベタされるのも困ってた。 俺は心を許した女にしか、“裄”って名前で呼ばれたくなくて。 女で俺を裄って呼ぶのは、浅海と綾子だけ。 なのに、恩田は勝手に“裄”と呼んできた。