少しの間、流川さんを眺めていると。


「唯衣、行くぞ。時間ねぇんだろ?」

「ああっ! 行かなきゃ。じゃあ浅海ちゃん。彼氏と仲良くね」

「はい。唯衣先輩も仲良しでいて下さいね」

「うううう、うんっ///」


ものすごい数の“う”を残して、

赤い顔しながら流川さんと去っていった唯衣先輩。


「浅海さっき、あの人の彼氏に見とれてただろ?」


隣から降ってきた、拗ねたような裄の声。


「ちょっとねー。でもかっこ良かったよね」

「‥まあな」