不安そうなあたしの顔を見て、 恩田さんは笑顔で言った。 「あたしねー、中学の頃からずっと、笠原が好きなんだよね。梨元さんの彼氏かもしれないけど、あたし気にしてないから」 まるで、あたしから裄を取るって宣戦布告でもしてるかのように 自信たっぷりの声で恩田さんは言った。 「梨元さんたち、バド部入るんでしょー? あたしも入るから。よろしくねー」 そう、あたしに告げると 友達の元へと帰って行った。 恩田さんもバド部入るの? やだな‥ 裄と近付いてほしくないよ‥