遼多が部活から帰ってきて、みんなで食事へと出掛けた。 少し高級なイタリアレストラン。 6人用テーブルに5人で腰かけて。 「浅海、裄くん、入学おめでとう」 笑顔で言う母親。 あたしと裄は少し照れくさそうに『ありがとう』と言った。 料理が運ばれてきて、それを口に運ぶ。 どれも美味しくて幸せだった。 その時。 「あ、そういえば」 遼多が思い出したように口を開いた。 「裄さんって、高江中でしたよね?」