「浅海? どうしたの?」


その時、

綾子が心配そうに問いかけた。


「え?」

「なんかあった?」


心配そうな綾子。

あたしは無理矢理笑顔を作った。


「ううんっ! なんでもないよ! ほら、練習しよっ!」

「うん」


あたしは悩みを消すように、ひたすら練習をした。

すべては大会で優勝するため。

今回あたしと綾子のダブルスは、優勝も夢じゃないって言われている。

先輩からの期待だってかかってる。

負けるわけにはいかないの。


それにね?

もし優勝したら、裄くんともっと近付けるかもしれないし。

だからあたし頑張るの!