「綾子、スーツ似合うね!」 「ありがとー! 浅海はスーツ着ても幼いねー」 悪気なんて無さそうに綾子は言った。 それ、地味に傷付くから。 落ち込むあたしに、裄は笑いながら言った。 「綾子っ……それ、禁句」 「え? なんで?」 分かってないのか、こいつは。 「俺も朝おんなじこと言ってさー。めっちゃ拗ねてたんだよね」 「え、そうなの? ごめんねー、浅海」 「綾子、悪気ないでしょー!」 「あはっ、バレた?」