「ゆ、きっ…聞こえちゃうっ」 「大丈夫。誰もいないから」 裄の顔は、徐々に胸へと下りて。 顔を埋めた裄は、赤い印を残した。 あの日以来、タイミングがなくて、 あたしたちは一線を越えれずにいた。 でも今日、 あたしは、裄とひとつになれる。 あたしの体中にキスを落とす裄。 裄の手や舌に、素直に声を漏らすあたし。 裄以外見えなくて。 裄以外感じられなくて。 ゆっくりと裄があたしの中に入ってくるとき、 最高に幸せだと思った。