優しい優しい裄の目に、ドキドキが止まらなかった。


「同じ大学、行こうな?」

「うん」


あたしは小さく頷いた。

裄と同じ大学。

それがあたしの志望校。

未だ、大学に行く必要性なんて分かんないけど。

裄と一緒にいたいから。

だからあたしは大学に行くんだ。


裄と視線を絡ませて、

自然に近付く顔。


目を閉じた瞬間、唇が重なった。

やっぱりあったかいよ、裄は。