講堂に戻ると、他の三人はすでに戻っていた。 「浅海ー」 綾子の呼ぶ声に、あたしは駆け寄った。 「ただいまぁ」 「おかえりー」 「浅海。大丈夫だった?」 心配そうな裄。 「うん。大丈夫だったよー。恩田さんとずっと喋ってたんだ」 「恩田?」 あたしはキョロキョロと見渡して、恩田さんを探した。 すると、近くで友達と話をする恩田さんと目があった。 あたしが手招きすると、恩田さんは友達に声をかけてこっちへと駆け寄ってきた。