恋も試合も全力で!



その時、鳴り響いた携帯。

あたしは携帯に飛びついた。


だってこれはっ。

この音楽はっ!


「もしもし、裄!?」

『ぶはっ』


勢いよく電話に出ると

いきなり裄が吹き出した。


『おまっ……なんだよっ……そんなに急いで』


笑ってる裄は、少し話しづらそう。


「ちょっと。笑わないでよ」


拗ねるあたし。


『ごめんごめん。で、何でそんなに勢い良かったの?』

「あたしも今、裄に電話しようと思ってたら、かかってきたからー」

『まじで? すごくね?』

「すごいよねー。通じ合ってるよ、あたしたち」

『ほんとだな』