「裄」 「ん?」 「ありがとね」 「うん」 優しく笑ってくれる裄。 あたしもつられて笑った。 「じゃあ俺、部活行くな?」 「うん」 「お前は大人しく寝てな?」 「うん」 あたしの返事を聞くと 裄は立ち上がって部屋を出ようとした。 「裄」 「ん?」 振り返ってあたしを見る裄。 あたしはベッドから降りると裄に駆け寄った。