いつの間にか、あたしにキスをした男は居なくなって居て、、、


哲也の周りには、先ほど普通に話をしていた男たちが倒れている。


もちろん、あたしにキスをした男も、、、


男たちはもう立ち上がることさえも、ロクに出来ないだろう。


それなのに、哲也は殴る手を止めない。


哲也の体には、返り血なのか?


それとも、自分の血なのか?


それさえもよくわからないが、たくさん血がついている。


そして、そんなことも気にせずに笑いながら相手を殴る哲也。


初めて哲也と出会った日。


哲也は、喧嘩を「楽しい」と言った。


そして、、、


『自分に屈する相手を見てると、気持ちがスカッとする』


そうとも、言った。