あたしは、悪魔と契約しました。

そして、エンジンを切ると、、、


「どうでしたか?お嬢さん」


男は茶化すように、あたしに尋ねて来た。


「、、、初めて、だった。バイクに乗ったのも、自分が風景(ケシキ)を置き去りにして行くのも」


あたしの言葉に、男は嬉しそうに、小さな笑みを溢した。


「また、乗りますか?」

「また、、、乗せてくれるの?」

「質問を、質問で返すなよ」


そう言い、男は煙草を吸い出す。


ふ~っと、紫煙を吐き出しながら、、、


「お前、名前は」


今更、そんなことを聞いてくる。


「、、、ち、千尋(ちひろ)」

「何歳」

「じゅ、、、17」

「俺の1個下か」


1個下?


なら、男はあたしよりも1つ年上と言うこと?