母親と名乗る、女に、、、


”すこし じかんが ほしい”


そう、お願いした。


それに女は優しい笑みを溢し、1度あたしのことを抱き締めると、部屋を出て行った。


あの人が部屋を出て行き、やっと、、、まともに、息が出来た気がした。


その後、どれくらい、、、


あの人が、出て行ったドアを眺めていたか?


よくわからないけど、そのドアは再び開いた。


そこに居たのは、学校から帰ってきたのか?


制服を着た、哲也が居た。


いつもと何ら、変わりのない哲也なのに、、、


その時のあたしには、哲也が、、、凄く、遠く感じた。


そして、とても、、、眩しく感じた。


哲也はゆっくりと、あたしの元へとやって来る。