男は、言葉を選ぶように、、、


ゆっくりと、口を開く。


「いつから、出なくなった?」


もう、あたしのことをわかってるように尋ねる。


いつから、、、


あの日、、、


哲也と出かけた日は、ちゃんと声は出来てた。


ちゃんと、哲也と話は出来てた。


あの後、あの人たちとも話は出来てたと思う。


あ、、、あの時だ。


あたしが、パンドラの箱を、、、開けてしまった時だ。


そして、あの後、、、


悪魔と、契約を結んでしまったからかもしれない。


でも、それをこの男に話したところで、、、


何も、解決しないだろう。


だから、あたしは、、、


「わからない」


そう、答えた。