次の日


「…おはよう、伊織!」
「お、おはよう…」


少し早く朝、学校に来てみたけど
まさか、


まさか、空くんと廊下でばったり会うなんて…!


「「………」」


挨拶からの、謎の間


ドキドキしすぎて、心臓が痛い


「さ、寒いね!」
「うん、寒いね、すっごく」


そしてまた沈黙


うぅ、もっと話したいのにもどかしい
それに、応援のことも言わなくちゃ


「伊織はいつも早く来てるの?」
「え!あ、うん、そう、だよ…?」


いつ切り出すか考えているときに急に質問されたから、とっさにうんと言ってしまった…!


いつも早くは来てないのに…


焦るわたしに気づかず、空くんは話を続けた


「そっか。
俺はいつも遅めにくるんだけど、
伊織に会えるなら、早起き頑張ってみようかな」


「…へ?」
「…だめ?」


目が合って、見つめ合う


言われたことが嬉しくて、頭の回転が追いつかない


「ダメじゃないよ!!ほ、ほら、
健康的で、いいと、思います…」


なんて訳のわからない返しをしてしまったけど


空くんは、「伊織、面白いね」って言って隣で笑ってくれた


今だ…!
切り出すなら今しかない