『空くんと、遊びに行くことになりまして』


ええい、もう隠しきれない!
はっきり書いて、2人に見せた


「デートじゃん」
「デートじゃない?それ」


…そう帰ってくると思ってました!
なんだか「デート」という単語を聞くと体が熱くなる


『…そうですよ、デートですよ』


あえてそっけなく返す


でも2人は意地悪そうに笑ってて
湊にいたっては、喜びの舞を披露していた


『湊、舞すぎだし!恥ずかしい…』


そしたら、2人の笑顔は意地悪な顔からいつもの優しい顔に戻って


「よかったじゃん。すごく嬉しい!
何かあったら助けるから言ってね?」


優里がわたしの、引っ張られたほっぺたを撫でた


こんなに思ってもらえるわたしは、幸せ者だ


「…ありがとう」


こればっかりは、紙に書いてなんてられない
感謝の言葉は大事だから


湊は、
「わたしも好きな人いるからなぁ…
羨ましいよ伊織!」


なんて言っていた


…あれ?
好きな人がいる?


「「湊に⁈好きな人…⁉︎」
「悪い⁈いるんだもんいいでしょ!」


もしかして…?あの人なのかな


今まで運動一筋だった湊に好きな人ができるのも、おめでたいなぁって思う


…大変だとは思うから応援したい


ぎゃあぎゃあ言い合っている2人にわたしは


「ありがとう、ふたりとも」


と改めて言った


これは、水曜日のお話


デートまで、あと少し