「そんな高校時代、黒田さんはモテていたんですか?」 奈由の一言に、胸がドキリとする。 いつか聞かれるかもしれない、とは思っていた。 決して、うぬぼれではなくて。 俺の過去は、高校にいつまでも『伝説』として残ってしまう過去になった。 やはり、奈由も聞いたことがあるのだろう。 一気に、体温が下がっていくような気がした。