暁月視点

ガラガラ...
莉奈と奈々が出てく...
右頬に突き刺さるような痛み...

それにしても女子に殴られて吹っ飛ばされるなんて割れながら軟弱な体だ...

それとも莉奈が怪力なのかな...

我を失ってしまった...
麻雨、川上、中村、松田全員奈々が好きだと直感した、目つきが違った...
一番厄介なのはあの松田だ
なんていうか目が狂気に満ちていた...

俺の方が好きなのに、
ずっと前からまた会えることを待ち望んでいたのに...
そう思ったら抑えが効かなくなった




沈黙の中
松田が嬉しそうな顔をして近づいてきた


「暁月君だっけ?いいよ...演劇部の入部を認めてあげる」

...は?

「お、おいつばさ!!」
「ちょっと賛成しかねるかなぁ♡」

中村と麻雨は反対のようだ
そりゃそうだ

「まぁまぁ演技見てからでもいいんじゃないか?」

クソッ...松田の考えてることが読めない
なぜ俺をそこまでして入れたがるんだ?
こいつにとって俺は邪魔なはずじゃ...