校舎を出ると、雲行きが怪しくなって来ていて、走って帰らなければいけないなと直感的に思った。 すごく嫌だけど。 そう思って、走り出そうとした時後ろから声が聞こえた。 「さーえき。この傘使うか? また今度返せばいいから。 風邪引くなよ。」 そう言ったのは藤野先生で、私は不自然なほど固まってしまった。 手をピースにして歩いて行った姿は可愛すぎた。 しかも、傘も何故かハッキリした黄緑だし。