ホワイトボードは、私たちの記録をメモして解析する大切なもので、
早々無くなるものでもない。
今、ここでそう言ってやりたいのも山々だけど、ここは坂本に協力をしてやろうと思った。
中々優しい先輩じゃない?
「わかった。探しに行ってくる。」
と、足を進めようとすると玲がニコリと笑って、私が恐れていたことを言い出した。
「ホワイトボードなら中谷が持ってるぞ?」
…この天然クソ野郎。
「へっ、あ…す、すみません…」
坂本はそう言ってパタパタと走り去ってしまった。
「茅野もさ、周りを見ればわかるだろー。バカだなー。」
なんて、等の本人は笑ってるし。
坂本の気持ちを100分の1くらい汲んでやるって気持ちはないのか?
なんて、考えながらも
実は心の中では安心してる。

