外にはリムジンが止まっていた。 剛がリムジンに寄りかかっている。 髪、オールバック。 服装、スーツ お仕事行く気まんまんですね。 「遅え。」 不機嫌そうに言う。 遅くても待ってくれるんでしょ? 優しいもんね。 「早く乗れ。マンションまで案内する。」 え? 「なんで?どういうこと?」 いつの間にか来ていた千夏さんが 「剛ったらいい物件見つけろってうるさくて…」 そう言って、可笑しそうに笑う。 「なんだよ。いいから早く乗れ。」 そっぽを向いてしまった。