「今のお前は氷華ノ姫か?それとも、本当のお前なのか?」
剛が私に聞いた。
「貴方は特別。本当の私なんてずっと隠してきたから自分でも分からなくなった。」
正直に話した。
「そうか。お前はなんで氷華ノ姫と呼ばれてたんだ?」
なんで?そういえばなんでなんだろう。
「前のお客様に言われたわ。無表情。
人間を遠避ける。自分の周りに壁を作ってるって。」
「そうか…。最後に聞いていいか?」
「うん。」
「…琴子(母)さんが亡くなってからお前の身に何があった?」
予想もしなかった質問に戸惑いを隠せなかった。
メニュー