激痛が走る。 何度も何度も意識を失う。 そのたびに見るのは剛の後ろ姿。 向こうに歩いていく剛。 「どこに行くの?」 声をかけても振り向かない。 「赤ちゃん、生まれるよ?」 そう言うと驚く顔が見えた。 でも、すぐ笑顔になって。 耳元で聞こえる声。 「琴葉。あとちょっと待ってろ。」 剛。