涙が出てくる。訳がわからない。 「ありがとうございました。」 震える声でいう。 剛…剛…。 子供だって。 私と剛の子どもだよ。 不安。すごく不安。 剛は祝福してくれる? もしかしたら、困るかもしれない。 背負うものが増えるもんね。 「琴葉ちゃん!大丈夫だった?」 私は頷く。 「産婦人科に行けと言われました。多分、剛との子どもです…」 千夏さんが固まる。 千夏さんもやっぱり困るよね。