車の中でも気持ち悪くてビニール袋を口に当てなければ吐いてしまいそうだった。
病院についても立つことができなくて外に出られなかった。
運転手さんが中から車いすを取ってきてくれて、千夏さんが支えてくれたおかげでやっと車から出られた。
「佐野琴葉さん。佐野琴葉さん。診療室にお入りください。」
診療室に入る。
「佐野さん。最近、吐き気や体調不良。微熱もありましたね。他に症状は?」
他に…眠たい
ちらっ…と私の頭をかすった事。
もしかして…?
「最近、眠気があります。」
「じゃぁ、ここに行ってください。」
渡された紙には産婦人科と書いてある。

