俺から理夢ちゃんを取ったら何も残らないというのに…


「泣きそう…」

「泣けば?慰めないけど」

「酷い!そんなんばっか言ってると秋羅に嫌われるんだからな!」

「はあ!?秋羅が私を嫌うわけないじゃん!」

「二人とも、喧嘩に俺を出すのはやめてくれ。授業中だぞ?」

「だって速川が最低なんだもん!」

「人のせいにすんな!」

「いいから落ち着けよ

授業中だって」

「「はーい…」」



はぁ…理夢ちゃんが舞い降りて来ないかな…


…キーンコーンカーンコーン

「今日の授業は以上だ」

「起立」

ガタガタ…

「礼」

『ありがとうございました』



「やっと昼休みか…長かった!」

「お前らのせいで授業潰れかけたけどな」

「ごめんって!購買で何か買ってやるからさ!」

「じゃあ焼きそばパン買って来て」

「へーい」

「私はクルミパンでいいよ」

「お前のは買わないからな!」

「ケチ

そんなんだから理夢に振られるのよ」

「は!?振られてねーし!

ってか、お前理夢ちゃんと友達なの?」

「そうだけど?悪い?」