サヨナラくそ正義―HERO―

「どう言う意味っすかそれ」

俺は少し腹が立った。
まるで俺の人生を否定する様な質問に聞こえたからだ。
しかし八雲さんは始終笑顔のまま。
出会った時からこの顔だった。
顔の筋肉はどうなっているんやら。

「そのままの意味だよ。私ね、キミならほんのちょっと踏み出せば世間を変える位の力を持っていると思うんだ。けど今のキミじゃ駄目だ、全く役に立たない」

「ああん? 喧嘩売ってんすか?」

「喧嘩か、それも面白そうだね。でも今私と戦ったところでキミは死んでしまう」

いちいち奴の言葉に腹が煮えた。
俺は他の男より喧嘩は強い。馬鹿な俺は根拠の無い自信を持っていた。
だから余計にそんな事を言われて頭にくるのは当たり前だった。