サヨナラくそ正義―HERO―

だがその客は何日も続いてしつこく俺を誘ってきた。
俺も受け流すのが面倒になり、一度だけ話を聞く事にした。

自分のバイト先ではあれなので、別の居酒屋で俺のバイトの時間が終わったらと言う条件で待ち合わせした。

男は大柄で一見穏和そうな30代半ばのおじさんだ。
名前は八雲と名乗った。

「俺、別に裏社会とかよく分からねーし、興味ないんすよ」

率直に八雲さんに伝える。
そうすれば相手も諦めると思ったからだ。
けどそんな安易な作戦は八雲さんには通用しなかった。