総長に恋したお嬢様

そう言ってすごく強引に引っ張られる。

「ちょ…やめ…「その手、離せ」

誰…?

振り返るとおそらく不良…だけどなんだかかっこいい人…

髪は染めてなくてきれいな黒だし、

目鼻立ちも整ってる…

不良っぽいところと言えば鋭い目つきとピアスくらい。

ポーッと見惚れていると私の腕を掴んでいる不良が声を出した。

「あ?てめぇ誰だよ」

「誰でもいいだろ。その手、離したら?嫌がってるけど」

「は?お前の相手してるヒマねぇから。うせろっ」

そう言うと殴りかかっていく。

え!?危ないっ!

思わずぎゅっと目を瞑ると聞こえてきたのはドカッ、バキッというすごい音。

え…殴…られた…?

恐る恐る目を開けると絡んできた人が倒れてる…。

実は弱かったんだ…。

それともイケメンさんが強かったのかな?

はっと我に返ってお礼。

「あ、あの…ありがとうございました…!」