私は涙を流した。

「その…次の日に…葵君から…お兄ちゃんがって…」

私はさっと涙を拭った。

「でも信じられなくて…。昨日見たのにって…。それに…死体も…なかったから…。
それから来るはずもないお兄ちゃんをあの本屋で待ってるの。
金曜日にね…お兄ちゃんを見たのが金曜日だったから…だから…」

憐斗さんは私の頭をぽんぽんと撫でた。

「…いつまでも待っててあげろよ。
蓮さんだって…喜んでるよ。こんなに自分に会いたい人がいるってさ」