総長に恋したお嬢様

ルンルンで車に戻ろうとするとドンっと誰かにぶつかった。

「すみませんっ!」

顔をあげるとさあっと私の顔から血の気が失せる。

「あぁ?てめぇどこに目ぇつけてんだコラ」

まさかの……不良!!

「お、可愛いツラしてんじゃん。ちょっと来いよ。遊ぼうぜ?」

げ、冗談じゃない!

「あの…急いでますから…」

「あー皇峯学院じゃん、なに?お勉強?じゃあ俺と楽しい勉強しよーよ」

ちょっと、ふざけないでよ…

そう思って踵を返すとぐいっと腕を引っ張られる。

「ちょ…やめてください!!」

「いいからいいから、いこうぜぇ?」