どんきゃんすとっぷ

数秒私を見て、立ち上がりドアへ向かう。
『俺教室戻るわ。お前が具合悪くて
言い出せなかったから代わりに俺が
保健室連れてったってことにしとく。』
「....にそれ」
『俺すごいいい奴だねー。お前ちゃんと
保健室行けよ。』
「....」
あ、と颯がこちらを振り返る。
『訂正箇所。俺どMじゃねーよ? 』
悪魔の笑みと共にそんな言葉を残して
颯は教室を出ていく。
「....ふざけんな悪魔。」
私に出来たのはそんなちっぽけな悪態を
つくことだけだった。