どんきゃんすとっぷ

「....っん....ゃ....」
とうとう立っていられなくなり膝から崩れ落ちた。
「はぁっ....はっ.......っ....」
貪るように空気を取り込む私の前に奴は
息一つ乱さないままでかがんだ。
『凪咲の泣き顔そそる』
そんな言葉とともに涙を舐めあげる。
「やっ....! 」
『そんな顔で睨んだって煽るだけ』
そう言ってまだ呼吸の落ち着かない私に
再度キスをふらす。
「んっ....! ゃっ....はや....やめ....っ」
必死に胸板を押し返す私の両腕を
壁にしっかりと縫いつけて。
頭がくらくらして視界は涙で歪んでいて
背中に当たる壁の冷たさと自分の体の
熱さの温度差が余計に私を惑わせる。